
真空管にメジャーなECC83(12AX7)を採用したこのマイクロフォンについては、ほとんどわかっていません。
表面から分かるのは、東独ライプツィヒにおいて生産されたということぐらいです。
中を開けてみますとパーツはRFTがずらっと並んでいます。
年代も示されているものがあり、50年代後半のものであることがわかります。
しかし、機器の仕様については、公開された資料などはありません。
カプセルは、研究者の間でノイマンM7であると指摘されており、これはU47と同一のカプセルを持つということになります。
U47は、50年代後半にテレフンケンが供給していたVF14真空管が生産終了したので、次のモデルに取って代わり、
新製品は、M7を進化させたカプセルを載せたので使用されなくなりましたから、行き場を失っていたものと思われます。
そこで、供給の潤沢なECC83にて設計変更し、一世代前のパーツを使ってM7などの在庫を捌いたか、
生産打ち切りになって困った工場が自前で売り出したのか、そんな微妙な素性のマイクロフォンだと推察できます。
メーカーのヨアキム・ウェツェルについても、ほとんど知られていません。
ドイツ製では一般的ですが、専用電源を備え、業務使用を考慮してか、壁に設置できるようなハウジングになっています。
このマイクは、現代の多くの電波が行き交う時代には、そのままでは使えません。
激しいノイズが乗るのです。
そこで、外部ケーブルをシールドに変更し、問題を克服しています。
また、電源も100Vから220Vへ、昇圧しています。
このマイクは、ほんとうに素晴らしい音で採れます。
二胡を録ったぐらいしか使っていませんが、どう言っていいのか、表現に困るような魅惑的な音が録れます。
捜索はかなり困難ですが、ノイマン製のように高額ではありませんので、発見したらなるべく入手したいマイクです。
外観は、様々なケースを使っており、バリエーションがあって、製品として一定していません。
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