絹弦の自家録音

二胡絹弦の販売 - 弦堂


弦堂(絹弦) > 録音 > 絹弦の自家録音


現代絹弦の録音


二胡とマイク  小店にて販売している絹弦は、現代の工場(といっても家内工業のような)にて作られているものですから、昔のものとは、違うかも知れません。それで、過去の録音は、現代絹弦サウンドを量る上で参考程度にしかなりません。

 そこで、サンプル音源を録音して公開する目的で、ここに幾つか掲載することにいたしました。

 以下の録音は、2007年9月に初めて本物の二胡を見て、その月の末にレッスンを始めた奏者によるものです。音に対するエフェクトやフィルターなどの加工はしていませんので、素のままの音でお聴きいただけます。絹弦ならではの個性をお聴きになられたい方はヘッドホンでお聴きになると細かく聴くことができます。再生は、HTML5という新しい規格を使っていますので、ブラウザ(Internet Explorer、FireFox、Safari、Opera等)を最新にアップデートしていただきましたら、お聞きになれます。

 録音は、Apple PowerBookG4 1.67GHz、LogicExpress7、M-AUDIO FireWire1814 を使用しています。2008.7以降、LogicEx7をLogicPro8に変えました。2009.4以降、PowerBookはMacBook Core2Duo 2.4GHz、M-AUDIOのインターフェースはTONEPORT UX1に変更しました。UX1は内部を改造しています。2011.4以降はTelefunkenV672Dマイクアンプを追加しました。米国製の古い昇圧トランス(ブランド不明)を使用する場合は注記します。尚、マイク識別表記のアルファベットが、小文字の場合は、EDIROL R-09を使用しています。

 録音の確認は、パソコンに独 Telefunken 8inchモニターを繋ぐか、米 WE516W ヘッドホンを使っています。

 マイクは、各曲の日付の後にアルファベットで示します。
 (A)日 SONY C-38B            コンデンサー型      <未定>
 (B)日 東芝 G型              リボン型         <非売>
 (C)東独 RFT DM622          ダイナミック型      <売却済>
 (D)独奥 AKG-Telefunken D19      ダイナミック型      <非売>
 (E)仏 BOUYER MELODIUM        ダイナミック型      <非売>
 (F)東独 RFT (Neumann Gefell) PM750  コンデンサー型      <売却済>
 (G)日 AudioTechnica ATL290       コンデンサー型      <未定>
 (H)東独 JoachimWetzel O27       真空管式コンデンサー型  <非売>
 (I)露 oktava ML-51           リボン型         <未定>
 (J)英 Reslo RBT             リボン型         <売却済>
 (K)中 一般に売っているピンで襟に留めるタイプのマイク

          オークションで売ったりもしていますから、今はないものもあります。
          売る場合は、二胡には合わないのではないかと思える時か、
                       他の方が良かったとか、そういう場合です。
          癖がなさすぎるのも売る場合があります。おもしろみがないようなものです。
          買い付けも行い、いろいろ試してみる予定です。

 楽器は最初は1把しかなかったので同じ二胡ばかり使っていますが、途中から色々な二胡他、京胡なども出てきます。

 小店絹弦を用いた録音は、他のベテランの方々のブログなどでも発表されていますので、検索かこの上部のリンク集から探すこともできます。




中花六板  2010.10.25(k)
前回の録音から暫く経ってしまいました。今回はたまたま合奏する機会があったのでアップしてみました。私は主旋律を拉いていますが、よく間違っています。迷惑をかけてしまいました。私は絹弦で演奏していますが、もう一名はスチール弦を使っています。

江南春色  2009. 8.14(B)
装飾音が非常に多く、非常に難しい曲です。8級です。音の一音毎のニュアンスも考えないと美しい演奏になりません。練り上げれば、穏やかな江南地方の風景を表現できます。表面的には優しげですが、奏者には決して優しくはありません。例えれば、かわいらしいが手に負えない美人だろうと思います。要求過剰とも言える程に細部に細心の注意を求められます。江南丝竹は、こういう傾向の曲が多いです。

昭君怨  2009. 8.13(B)   
二胡曲ではありません。高胡です。広東地方の有名な曲です。高胡の考級では9級の難曲です。

魔笛 ~恋人か女房か~  2009. 4.3(B)   
このコーナー、西洋曲はようやく二曲目ですが、今回はモーツァルトの最晩年の傑作「魔笛」からの抜粋です。メルヘンの古典です。

我只在乎你  2009. 4.3(B)   
これはあるよく知られた歌謡曲の二胡版です。中国語名では、表題のようになります。普段こういう曲は普通拉きませんから息抜きのつもりでしたが、慣れない曲は神経を使うのか、疲れました。

萨丽哈  2009. 4.3(B)   
歌曲を練習曲に改編したものです。快弓練習のためのものですから本来はこのようには拉かず、基本的に1音毎に弓を返します。第一把位だけで演奏できる比較的容易な部類の曲なのかもしれません。

-------------------
以下、古楽器で幾つか録音してみましたが、録音された音を聴いた印象では、現代楽器と比較して響きが薄いように感じられました。
倍音が少ないという感じです。
これは、琴托がないからだと思います。
演奏するときは楽器の間近なので、古楽器の方が美しく聞こえますが、録音機を通す場合、屋外などで遠くから聴く場合は、琴托があるだいたい文革期以降から現代の楽器の方が聴き映えするかもしれません。

古い楽器は、職人が勘で作っているためか、自分の理想の音を求めていたのか、非常に個性があって、多様性に満ちています。
理想の音が、人の数だけ有るという感じです。
以下は、3把使用しました。聞き分けられましたか? 録音ではわかりにくいかもしれません。

文革期の楽器は、現代二胡と外見はほとんど同じものが多いです。
材が乾燥しているためか、非常に美しく響きますが琴托があることで、現代二胡同様、音の芯がぼやけるので私は好きではありません。
しかし、このまとわりつく付帯音が録音ではいい効果を出しています。
ホールで演奏している訳でもないのに、このように響きが乗るのですから、これが気になっているのかもしれません。
このような後代の琴托をつける改造は、バイオリンの音を参考にしたそうです。
古い楽器は、音がはっきり明瞭に抜けていく印象があります。
録音でもエフェクトを加えるなど、後でいじくる場合は、古楽器の方がやりやすいと思います。

興味をそそられる楽器が見つかりましたら、また録音して音を確認したいと思います。
現代楽器は、2008.12.4現在、持っていないのですが、また入手しましたら、この項で録音してみたいと思います。

今日は、阿丙の亡くなった日です。
-------------------

采蘑菇  2008. 12.3(i)   
同じく昨日に続いて2級の曲ですが、これも練習曲のカテゴリー分けに属している楽曲です。換把練習のために採用されています。曲名の意味は、「茸採り」です。

电影《城南旧事》主題歌  2008. 12.2(i)   
中国の古い楽器を使って外国の音楽を演奏するとどんな感じか試してみました。この曲は2級の練習曲にもなっているよく知られたおなじみの曲です。特に違和感はないようです。楽器は民国末期のものです。

短休止符练习  2008. 12.1(i)   
6級の練習曲です。ぱっと見た感じは1級?やりやすそうだな・・あれ?・・深入りすると結構いじめられます。見た目はおとなしそうなじゃじゃ馬です。クラシックやジャズのピチカート奏法と雰囲気まで取り入れた優れた作品です。多くの素晴らしい練習曲を作曲している劉長福の作品です。

垫指滑音练习  2008. 11.30(d)   
5級の練習曲です。江南丝竹風格練習ともう1つは、表題通り垫指滑音の技術の習得です。これはどうもきれいにいかず、楽譜指定を自分の都合の良い範囲で無視することで、だいたいうまくいったような雰囲気で仕上げています。それより、この可憐な曲にもっとまともな名前をつけてやって貰いたいです。練習曲の枠を超えた立派な楽曲です。

花鼓調  2008. 11.29(d)   
中国風の美しい曲ですが、美しく演奏するのは簡単ではないようです。曲に内在する移ろいの中にどんな美を投影できるか、というところがポイントのようです。表現には技術が要ります。このあたりはまだまだ宿題という感じです。5級の曲です。伴奏を付けるのを前提に作曲されており、ソロで演奏するのは本来の演奏方法ではありませんので、聴き映えのしない部分があるかもしれません。


ここから古い録音は、「使い方」の項に出てくる現代の紫檀二胡を使っています。
しかし、この後手放し、中国滞在中に複数の古楽器を入手したので、ここから以降はそれらを交換しつつ録音しています。
最も古いものは、清末の二胡で、棹が曲がっているなど問題点はありますが、サウンドは雅です。
主に、民国から建国期のものが複数使われています。
これらはすべて、皮を張り替えるなど、オリジナル性を損なわない範囲を保つことに重きを置きつつ、中国・蘇州在住の専門家により修復されています。
サウンドは、一般的な現代二胡のものではありませんが、電気的加工などは一切していない、そのままのものです。

Airs 杏仁豆腐味 光明行  2008. 8.20(J+)   
この曲は、難しいです。酷い演奏になってしまいました。4級の曲です。ロッテのAirs 杏仁豆腐味 糖朝プロデュースを食べて、気を落ち着けながらの録音になりました。また黒烏龍茶ですが、他に中国関係のものがなかったので、これにしました。マイクの音量は、前回の録音が音が小さすぎましたので昇圧トランスとして 米 WE618B を使いました。そうすると音量が大きかったので絞らないといけませんでしたが、こういう有る程度抑えて使う使い方が本来だと思います。

良宵  2008. 8.17(J)   
このマイクはリボンマイクなのでゲインが小さいのですが、その中でも特に小さいように感じられます。トランスで昇圧するかゲインの大きいアンプを使わないといけませんが、そうすると本稿の趣旨の1つに反しますので、このままいきました。音の良し悪し以前にムーディーな、雰囲気をとらえるようなマイクです。4級の曲です。

小花鼓  2008. 8.14(I)   
この曲は、花が散って舞い降りる様子を表現しているのでしょうか。それが鼓を打つように空をはためき、儚く散りゆく様を、詩を詠むように譜面に書き取ったようにみえます。(曲題の原意は、祭りのちんどん屋のようなもののことです)作曲者・劉北茂は、偉大な兄(劉天華)の作品にもある描写音楽の中に織り込む精神性を、この作品によって立派に引き継いだといえます。3級の課題曲ですが、生涯取り組む価値のある傑作です。

黒烏龍茶 流波曲  2008. 8.1(H)   
空山鳥語を録音しようとしたのですが、どうしても後半が雰囲気が出ず、なかなか難しいということで「黒烏龍茶」で一服してから、この曲を録音しました。8級です。孫文明の自作自演盤も伴奏なしで演奏されていますが、まるで鼓の伴奏を得ているような独特の音響的効果を二胡一棹で表現しています。やはり作曲者の演奏というのは、説得力が違いますね。
追伸:上記、黒烏龍茶のリンク先は、広告の音楽が流れます。この後半に二胡が出てきますので、試聴してみて下さい。さらにこちら、日本語の歌の方にも二胡を使っています。

风阳花鼓  2008. 7.12(e)   
1級の曲です。緊張しました。間違えると具合が悪いというのがプレッシャーになったようです。まだ昨日の方がやりやすかったです。多少乱れが見られますが、録り直すのが面倒なので終了しました。古いマイクのいいものは(これの価格は非常に安いが)雰囲気が採れて、いいものです。雑音は本稿初登場のR-09がエアコンの音を拾っています。琴馬は、まっこう歯 小です。

病中吟  2008. 7.11(F)   
ミスタッチが見受けられますがわからないだろう(?..いや、わかる?)ということで、これでいきました。作曲者自演盤もありますし、作品がこの内容ですから気を遣いますが、とにかく集中力を維持するので疲れますね。弓に松脂を塗るのを忘れているようです。演奏中、気にならなかったので、慣れとは恐ろしいものだということがわかりました。琴馬は、まっこう歯です。9級の曲です。

烛影揺红  2008. 7.10(G)   
真ん中あたりが乱れていますが、何回やり直してもどこか間違うので、このままいきます。絹弦は相当古く、ささくれが見受けられるものの、まだまだ大丈夫です。琴馬は、マグロ黒檀です。6級の曲です。

太湖船  2008. 5. 1 (C)   
右手、左手共に弦に対して極力圧力をかけず、淡い霧の中に船が浮かぶ様を表現してみました。難しかったです。少し失敗して音を出してしまったところもあります。でも、これなら夜中でも録音できます。

荒城の月  2008. 5. 1 (B)   
日本の曲ですが、二胡に合うようです。注意すべき点はおそらく西洋の平均律ではないので、楽譜通りの音程で弾くのはよくないかもしれません。どのようにピッチをずらすかは、日本人は勘でわかりますが、中国人が演奏するとおかしな感じがあるのは、たぶんこのあたりが原因ではないかと思います。

満江紅  2008. 5. 1 (C)   
これは古い映画音楽らしいです。

アメイジング・グレース  2008. 4.30 (A)   
黒毛の弓で演奏しています。雑音が出ます。よくありませんが、以前中国で二胡を黒毛でうまく弾いていた人がいたので私の演奏に問題があると思われます。雑音のため弾きにくいのですが、チェロ弓よりはマシです。

花(沖縄音楽)  2008. 4.30 (A)   
チェロ用弓で弾くとアクションが悪かったです。苦しかったのですが一応弾けました。これはだめだということがわかりました。

  2008. 4.27 (A)   
琴托内部の鉛を銀に替える前の演奏で、これは練習しているところです。このように夜間に静かに擦っていると、高音が特にばりつくので、ぐらぐらしていた鉛を外し銀に入れ替えてバージョンアップを図ったものです。銀に替えた後は、音がおとなしくなりました。(詳しくは、ここ参照)どちらがいいか難しいところです。