ご質問(二胡絹弦関係)6

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金属弦と絹弦以外にも種類がありますか? 歴史はどれぐらいありますか?


蘇州の絹工場の古い写真
西洋の弦楽器には、「羊の腸」を加工した弦(ガット弦)が主に使われてきました。
これは、材料の入手のしやすさから選択されていたようで、切れにくい弦の製造は極秘とされていたようです。
金属弦については、14世紀末から登場し、18~20世紀初頭の間で大流行した時期もあったようです。
巻弦は、17世紀半ばに発明され、芯材には、絹とガットが用いられていたようです。
しかし絹芯巻弦は、耐久性の問題から徐々にナイロンなどの新しい素材に変わっていきました。
近代までは、ウィーンの管弦楽で絹弦が高音弦や巻弦の芯線として使われていました。

今日でも上記のすべての種類の弦が世界中のいろいろな地域で作られており入手は可能です。
西洋の古楽をされている方の中には、ガット弦や絹弦を自作される方さえおられます。

二胡には、ガット弦が使われていたことがあるか、わかりません。
基本的に、東洋は絹、西洋は腸と、それぞれの地域で手に入りやすいものを使用していたとされていますので、中国にガット弦の文化はなかったとされています。
しかし二胡に関しては、その由来すら明確ではないので、はっきりしたことはわかりません。
中国の「羊腸」の弦については、現在一応捜索中で、今のところは発見していません。
また、撥を使う楽器用に、動物の血管を固めた弦もあり、これを西安で発見しましたが、あまりに太すぎて、ガチガチに硬く、到底二胡に使えるようなものではありませんでした。
この弦は、板胡に使います。

追記:最近、欧州製のガット弦を入手し、実験してみました。
あまり相性が良くありませんでした。
バイオリンやギターのような共鳴のさせ方の楽器なら良いようですが、二胡には合わないようです。
しかし、音色は独特の魅力があって、これもまた捨てがたいので、細部をさらに研究する予定です。

一方、西洋には詳細は不明ながら、絹弦をネイティブで使用した楽器があったようで、ウィーン楽器博物館に未確認ながら、収められているという話があります。
しかしこれは、特別なもので一般的ではなかったとみていいようです。
これがもし、中東のウードであれば、この楽器は絹弦を使用していましたので、特に珍しいものではないのですが、よくわかっていません。