二胡絹弦の販売 - 弦堂
二胡蛇皮は、品質はさておき、見た目で音の傾向を測る方法があります。
皮は、"色"によって、個性があります。
暗い(必ずしも黒ではない)一見古そうに見える皮は、ふくよかな音で鳴ります。
明るい明亮な皮は、明るい音で鳴ります。
暗い皮は、中古品を廻したような印象がありますが、音は魅力的です。
蛇皮は、品質によってランクがあります。
主に鱗の大きさが関係しています。
二胡の中央を横切るように斜めに数えて12格の鱗があるのがバランスが良いとされています。
基本的には大きな鱗の物は高価です。
蛇皮は、厚みもあり、分厚い方が高級とされる傾向があります。
効果としては、厚いものは遠鳴りし、薄い物は身近で美しく鳴ります。
厚いものが高級なのは、こういう楽器がコンサート用なので、プロが購入しますから比較的良い蛇皮を使うからかもしれません。
厚みは、工作である程度調整できるわけですから、厚いから高級というのは短絡的な考えと思います。
普通、薄い方が美しく鳴ると感じられる筈です。
この点をさらに追究してみます。
バイオリンのイタリア・クレモナ製の名器、ストラディバリウスと一般の普及品の楽器を持ってきて、これの音を素人に比較させるというテレビの企画が以前にありました。
その時、多くの人が選んだのは普及品の楽器でした。
この結果について、専門家が注解したのですが、彼の意見では、ストラディバリウスは、コンサートホール用なので、狭い空間で演奏するためのものではないから、調査結果は正しいというものでした。
ホールで鳴らすと、隅々まで美しく鳴るので、そういう環境でないと良さがわからないのだということでした。
もう1つ、考えます。
蛇皮の楽器は、中国から琉球に伝えられ、これが倭人に伝わった時に、猫の皮に変えられました。
蛇皮が手に入らなかったからではないと思います。
日本人は、地の果てまで行っても欲しい物を買う民族です。
倭国には、竹がたくさんありましたが、煙管に使う竹はラオス産が最良とみるや、船を派遣して積極的に輸入したといいます。
蛇皮の生産地も同じような地域ですから、買えなかったとは考えにくいです。
要らないから買わなかったと考えるのが普通だと思われます。
猫の皮は薄いので、破れやすいデメリットもありますが、質を徹底して追究する倭人にとって「何が美しいか」が絶対的に重要なので、何度も張り替えても使い続けたのです。
祇園の茶屋のような空間で演奏するには、遠鳴りする楽器は要りません。
むしろ、至近距離でいかに魅力的に鳴らすかが重要だったので、蛇皮は分厚すぎたのかもしれません。
これは、二胡の蛇皮の厚みを考えるのにも参考になると思います。
個人的に趣味で演奏される方には、薄い蛇皮をお勧めします。
昔の庶民の使っていた二胡は薄かったので、これが理由かもしれません。
ホールでマイクなしで演奏するなら、厚い蛇皮の方がいいです。